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近江社中本店の地元、近江八幡を語る上でかかせない人物の一人にウィリアム・メレル・ヴォーリズという人がいます。彼の建てた建築物はヴォーリズ建築として全国的に有名であり、その有機的な温か味のある佇まいは、今も高い人気を集めています。しかし彼の偉業は建築だけに留まるものではありませんでした。



1880年にカンザス州レブンワース市に生まれた彼は、1905年キリスト教の布教と実践のために英語教師として近江八幡に来日しました。

彼は、キリスト教精神に基づき「近江を神の国に」という理想実現のために、伝道、教育、建築設計、医療、製薬、出版など様々な事業を興し、信仰と事業を両立させた社会奉仕活動グループを築きあげました。



その一つが、近江兄弟社の創設でした。現在も塗り薬「近江兄弟社メンターム」を中心に医薬部外品等を製造及び販売している製薬メーカーです。

実は近江兄弟社の以前の主力商品は、メンタームではなくメンソレータムでした。メンソレータムは、アメリカ合衆国の「メンソレータム社」の製品であり、近江兄弟社が日本国内の販売権を持ち日本国内向けに販売、その後、製造も手がけるようになっていたのですが、1974年に近江兄弟社は倒産し、メンソレータムの販売権も返上することになりました。(翌年の1975年にメンソレータムの販売権はロート製薬が取得しています。)

近江兄弟社は、その後再興しましたが、そのときにはもうメンソレータムの商品名を使うことができなくなっていたため、新たに「メンターム」という製品名を自社の主力ブランドとして育て、今に至っています。



さて、ここまで長々と地元企業の歴史をなるだけグローバルな視点で(回りくどく)語ってきたわけですが、結局何かといいますと、今回ご紹介するこちらの商品、古いホーロー看板ですが、なんと近江兄弟社時代のメンソレータムの看板です。しかも未使用。ね、ご当地ならではでしょう。
【商品紹介:近江社中本店⇒『メンソレータム ホーロー看板(近江兄弟社)』】メンソレータム ホーロー看板







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