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久々の投稿です。

ここ近江の国(滋賀県)は、これも地の利と言えるのかも知れませんが、古物商の取引場がかなり多いほうだと思います。京の都に隣接し、東海道、中山道が通る近江の国は古くから歴史の要所でした。以前、作家の童門冬二氏に直接聞いた話ですが「滋賀は歴史小説のネタ集めには事欠かない。」とのことでした。また、奈良、京都の陰に隠れて目だちませんが、古くからの農家や商家はとにかく家が大きいので、いろいろと古いものが埋もれている可能性が高いのかも知れません。

さてさて、近江社中の仕入れは主に大番頭やまぐちさんが担当されています。前述したように数多い取引場、またその都度何が出るか分からない状況の中で、もちろん基本は予め仕入れ品を決めての狙い撃ちなのですが、仕入れ担当の本人も詳細を知らずに「えいやっ」で仕入れてこられることがままあります。あくまでフィーリングで「これは面白いんじゃないか」という判断です。

実際あとでいろいろ調べているうちに本当に凄い品だったりすることも多々ありますし、なんの気なしに掲載させていただいているうちに、実は大学の事務局や研究室、博物館などから引き合いが来たりして驚くこともあります。仕入れという作業も人とモノとの縁であり、一つのセンスと言えるかも知れませんね。



◆ここでお知らせ◆近江社中本店では、「品揃えの羅針盤」と題しまして、『商品ご要望アンケート』を実施中です。仕入れ活動の参考にさせていただきますので、ご記入お待ちしています。>>詳細はこちら





ところが、逆に調べようにもどうにもこうにも資料が少ないモノがあったりします。その一つがこちらの魔法瓶でした。取っ手つきの木製ケースに入った鏡様の硝子瓶。明らかに魔法瓶だと思うのですが、有名メーカーの資料にも出てこない。時代も分からない。でもこのケース、中で曲面の硝子を上手く支えるように皿型の底になっていたりとかなり手の混んだつくりです。

昭和30年代まで電気冷蔵庫も一般には普及してなかったわけですから、この硝子の容器が世に出た当初は、大変珍重されたことでしょう。何しろ魔法の瓶なんて大そうなネーミングを与えられたくらいですから。

古い魔法瓶





ところで、最近別ルートで、昭和40年代のタイガーベビージャーを入手しました。 タイガーベビージャー
こちらもレトロで可愛い品ですが、付属の栞がまたなかなかいい感じなんですよ。

魔法びんの栞表紙

「魔法びんの栞」

−魔法瓶は1905年頃、英国サー・ジェームス・ジュワー博士により、1905年に完成し、1910年初めて日本に輸入され1913年頃より大阪の一ランプ業者によって、製造が開始されました。その技術は欧米に倣って微々たるものでありましたが、その後、品質の改良、生産の増強、需要の拡大等により輸出品として大をなしておりました。−

以上が、「魔法びんの沿革」という項の内容です。1913年といえば大正2年です。すると明治時代には日本製の魔法瓶は無かったことになりますので、上記詳細不明の魔法瓶は、とりあえず大正時代以降のモノということですね。でも、この栞「魔法びんの原理と製造工程」が載っていたり、今では普段さして気にも留めないようなことが図解を交えてフィーチャーされています。昭和40年代においても、まだまだ魔法瓶の「魔法」は珍重に値する大マジックだったと思われますね。魔法びんの栞

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