いつもご覧いただき、ありがとうございます。
「内容が薄くても、毎週更新!」を心に誓う小番頭はっとりです。が、
今週はなんと2度目の更新!
と申しますのも、
もう会期が無いのです。明日までなんです。
終わるまでに紹介しないとまたこのネタもお蔵入りです。とにかく書きます!
京都市美術館の「ボストン美術館―華麗なるジャポニスム展」
に行ってみた。
世間で言うところの3連休の中日。
例によって地下鉄東山駅から、白川沿いに歩きます。
先日の鳥獣戯画店の大行列を見ていますので、
行楽シーズンの京都を見越して、朝9時前という出勤並みの早さで到着。
頑張った甲斐あって、行列もなく開館と同時にすんなり入場。
もっとも、その後も昼くらいまでいましたが、行列はなかったような気が(^^;。
でも、見応えありましたよ。
日本の浮世絵や工芸品と、
その影響を受けたとみられる海外の作品との対比が分かりやすかったです。
細やかな技術、自然との融合、巧みな空間構成。
世界を驚嘆させた日本美術の素晴らしさを再認識できる展覧会でした。
ヨーロッパ絵画の中でも、私自身も、また多くの日本人が印象派を好むのも、
どこかその作品が日本文化の影響を受けているからなのかも知れません。
さて、今回メインになったクロード・モネの「ラ・ジャポネーズ」
(修復後世界初公開)ですが、
ラ・ジャポネーズ (La japonaise) 1875-1876年
231×142cm | 油彩・画布 | ボストン美術館
モデルはモネの奥さん、カミーユ・モネさん。
カミーユさんが描かれた他の作品では、暗い表情が多いということですが、
こちらの作品では彼女のハジケっぷりが際立ちます。
もともと黒髪なのに、わざわざ金髪のカツラを被って
より華やかな印象を振りまいています。
特にモネはとりわけジャポニズムに魅了・影響された画家のひとりで、
日本趣味愛好者でしたが、こちらは見ての通り
あえてジャポニズム的要素をふんだんに取り入れることを意識して描いています。
ただ、以前何かで聞いたのですが、
モネはあくまで商用にこの作品を描かれたようで、
とってつけた日本趣味は本意ではなかったようですね。
ただし、当時の欧州を始めとした先進国では
それだけジャポニズムは、熱狂を持って受け入れられ
もてはやされていたと言えるでしょう。
実際、高値で売れたそうです。
今も、彼の家には浮世絵コレクションが飾られているとか。
日本に一度も来られていないのが残念です。来日してほしかった。
その頃の日本は明治時代。
文明開化の名のもとに
西洋主義に走って、日本古来の文化を否定していた時代ですね。
以前の投稿でモースのこと
(こちらです)
を書きましたが、
「海外からの評価でやっと日本の良さを再認識」って、
今も昔も一緒ですね。
周りに振り回されず、自信と誇りを持とうね、日本人。
では、このへんで。
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